昨年7月のソプラノ歌手・中嶋彰子さんに引き続き、ヴァイオリニスト吉田恭子さんをラックスマン本社試聴室にお迎えした取材内容が音楽之友社「レコード芸術」誌1月号に掲載されております。今回も特別にその記事を2回に分けて掲載いたします。

ヴァイオリニスト・吉田恭子さんを迎えて
ラックスマン プリメインアンプ聴き比べ
《純A級》L-550A vs 《究極》L-509u
■文:今泉晃一
「ヴァイオリンは音そのもので人を感動させられる楽器」と言い、その「音色」にこだわる吉田恭子さんをラックスマンの試聴室にお迎えし、アンプによって音色がどう変化するかを体験していただいた。
吉田さんはこれまで数々のアルバムをリリースしているが、すでに4作目となった、子供たちに楽しくクラシックを楽しんでもらうための『ふれあいトリオCD』と、「ヴィルトゥオーゾ時代のヴァイオリニストが作曲・編曲した曲」にこだわった小品集が大きな柱となっている。中でも2006年9月にワーナーミュージックから発売された『祈り~Preghiera』はコンセプト作りや選曲などすべて吉田さん自身が行なうなど、積極的にアルバム作りに関わったCDだ。
まろやかで深みのある音と
躍動感がありエネルギッシュな音
今回登場するアンプは、ラックスマンの最新にして最高級プリ・メインアンプであるL-509uと、オーディオマインドあふれる純A級を採用したL-550A。価格差はあるが、吉田さんにはそれぞれの持つ音色の違いを味わっていただきたい。まずは吉田さんのヴァイオリンとピアノ伴奏による『祈り~Preghiera』から聴いた。
最初に鳴らしたL-550Aでは「暖みのあるふくよかな音で、包み込まれるような感じが良いですね。ポルタメントとかヴィブラートなど『音の幅』がわかりやすい、つまり、楽器の持っている音の振動というものがよく伝わってきます」と顔をほころばせる。「自分がイメージしていた音よりも少しまろやかになって、しかも深みが感じられますね」とも。吉田さん自身「ヴァイオリン独特の哀愁のある音色が生きる曲を選びました」というこのアルバムに雰囲気が合っている。
L-509uにつなぎ替えて鳴らすと、「こちらは躍動感があってエネルギッシュな感じですね。音楽に奥行きが出て、立体的になります。また、ピアノとヴァイオリン、それぞれの持っている役割がはっきりと聴き取れるようです」と、まったく違う印象を受けたようだ。

こだわりの作品「祈り~Preghiera」を異なる音色の2機種で堪能された吉田恭子さん
こういう「本物の音」を
みんなに聴いてほしい
続いて、金聖響指揮オーケストラ・アンサンブル金沢と共演したCDからメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲をかける。今度はL-509uから。
「昨日は大阪フィルハーモニー交響楽団と共演したのですが、ちょうどその場にいるような感覚がよみがえりました。
みんなこういう音で聴いてくれたらいいですね。すごく楽しく聴けるし、実際よりも上手く聴こえるみたい(笑)。最近は、MP3プレーヤーなどで簡単に音楽を聴くことが主流になっていますよね。みんなそれが『音楽』で、本当の『音』だと思ってしまう。それはとても残念なことで、こういう『本物の音』を聴いてほしいですよね。」
続いてL-550A。「比べると、同じホールで弾いているとは思えませんね。L-509uではソロ・ヴァイオリンとオーケストラ、各々がエネルギーを放出しているという感じに聴こえました。その分ひとつひとつの音が立体的で幅もありましたが、L-550Aでは全体がまろやかに溶け合うという感じになりますね。でも、ヴァイオリンの音色の魅力はどちらのアンプもしっかりと出してくれているように思いました。」
後編へ続く・・・
投稿者 luxman
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